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神気これにあり

 やっとこ時間がとれたので、先週の「美の巨人たち」を見た。ご存知伊藤若冲スペシャルである。
 通して視聴して、ため息が出た。裏彩色だの筋目描きだの升目描きだの、なんだあの一切の手間隙を考えずに全部ぶち込んでくパワーは。あんなんみたら、俺なんぞますますさぼってばかりの心地になる。
 そして描かれたものたちの色彩、表情、動き。これらのなんと豊かなことか。
 物には神気があってそれを捉えて描くというのが若冲のやり方であったと聞くが、この言いの通り肝心要の部分をかっちり掴んでいるから、大胆なディフォルメや写実的でない構図、姿勢すらもが、恐ろしいほど「らしく」見えるのであろう。
 この種の描かれない部分に宿る「らしさ」は、水墨画にいたく似通うように思う。
 等伯の松林図や応挙の氷図などにある、恐ろしく豊かに研ぎ澄まされた空白。これらもまた、若冲の言う神気を捉えていればこそ現せたものなのだろう。

 余談だが、俺が今のところ一番好きな若冲の絵は隠元豆・玉蜀黍図である。
 技術がどうとか美術史的にどうとか詳しいことは知らない。でもあの空間の濃淡と陰影、描かれていないのに確かに感じる光やのどかな光景でありながら張り詰めた空気、味のある蛙の表情までもを含めて、とにかく俺に響くのだ。
 でも双鶴図のディフォルメっぷりとか群鶏図の色鮮やかさとか象と鯨図の雄大さとか鶏と釣瓶図のとぼけ具合とか、どれを見ても「すげぇ!」ってテンション上がるので、結局のところただの若冲大好きっ子なのかもしれない。
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改名しました

 色々あって名を改めました。
 これよりは鵜狩の後に名がついて、鵜狩三善と相成ります。
 一生のうちで三つくらいは胸を張って、「俺は善いことをしたぜ!」って言える振る舞いができたらいいね、みたいな気持ち。
 名前が改まっただけで中身が変わったじゃあござんせんから、今後ともよろしくお付き合いのほどをよろしくお願いいたします。
 改名の仔細につきましては、こちらをご参照くださいませ。(手抜き)

フィーバードリーム

 年末から立て込んでいたのと、色々がひとまずひと段落した気の緩みからだろう。昨日起きたら若干ながら喉が痛い。
 これは風邪の引き始めだなとドリンク剤を買い込み、食べるもの食べて眠ったらば、案の定で夜半に熱が出た。でもって熱に浮かされて夢を見た。
 夢中で、俺は友人と議論をしている。議題は「自由自在の変身能力を身につけたらまず何に変身するか」だった。
 奴は「自分好みの美少女に決まってるだろう」と熱弁するのだが、俺は「絶対サメ。確実にサメ」と力説して譲らない。なんとも疲れる夢だった。
 ところで別に俺はサメにさしたる思い入れはない。ネタとして嫌いじゃないが、サメ映画への愛着もさしてない。まあメガロドンはロマンだと思うが、あれは恐竜なんかのでっかいもの好きの範疇であろう。だというのに一体どうして、夢の俺はあそこまでサメに固執したのであろうか。
 そしておそらくこの夢とは一切関係なく、発熱は一晩で治まった。まだちょっと喉がいがいがするが、他はもう問題がない。うむ、やはり最後に物を言うのは基礎体力であるな。

滑り込みたい

 クリスマス連休とかいう鬼畜なチキン野郎を乗り越えたので、年末までまずひと段落。
 温かいものを腹に入れようと近所のラーメン屋に立ち寄ったらば長蛇の列だった。12/29で一時閉店なのに加え、本日はクリスマス限定ラーメンなるものをやっていたらしい。
 食べたい気持ちは強かったのだが、寝不足状態で寒空に並ぶのはちとキツい。諦めて帰宅して、夕食は味噌煮込みうどんにシフトした。
 近隣では一番好みの味のお店だったから、閉店前にどうにかもう一回はお邪魔したいところ。あと数日のうちで、上手く都合をつけて滑り込みたいものである。
 

ブチ切れる

 うちの台所の蛍光灯は、機器から垂れ下がった紐を引いてスイッチをオンオフするタイプである。
 さきほど晩飯を作ろうとその紐を引いたところ、明かりが点く代わりにぶちりという感触がしてこれが切れた。まだ熱っぽくて力加減を誤ったものであろうか。全体のおよそ4分の3程が俺の手に残り、あろう事か残りの25%は反動で蛍光灯の機器の中に巻き込まれてしまった。
「うおい」と呟いて、しばし呆然と立ち尽くした。
 だがこのままにはできない。放置していたら暗闇で食事の支度をせねばならなくなってしまう。それは困る。すごく困る。一、二度のことならまだ趣で済ませられなくもないが、毎度闇鍋とかやってられない。
 仕方がないのでドライバーを取り出して病み上がりの体に鞭を打ち、あちこち分解してどうにか紐を引っ張り出した。どうにか解決はしたものの、ものすごい徒労感である。
 こんなことで何気ない日々の大切さ、ありがたさを痛感したくはなかったぜ。
プロフィール

鵜狩三善

Author:鵜狩三善
鳴かぬなら 鳴くのにしよう 不如帰

 小説家になろうにて物語を書き撲っております。

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