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四方裏山話『病は君から』 その3

 大分間が空いちまったけども、まだまだするぜ自分語り。
 というわけで、自作『病は君から』についての四方山話、裏話。興味のない人はスルー推奨。
 今回は二人目のヒロイン、タルマ・クルツについて。
 いや仲良くなる過程と便宜上で「二人目」と述べたけど、実のところ出番的にはスクナナの方が先だったりしたりもする。
 この子もイラストを描いていただいておりまして、「特別なんかじゃない その1」の最下段と「病は君から その3」の下の方で使わせていただいているのがそれである。前者は雪麻呂さん、後者はつまようじさん画。
 雪麻呂さんの大人しそうかつお姉さんっぽい眼差しの表情も魅力的なのだが、つまようじさんの自信なさげにへにょへにょと漂う左手が殊更に俺のツボで、この絵の勝手な命名はへにょタマである。

 シンシアが手の届かない高嶺の花、見上げるしかない夜空の月といった感じなので、この子は逆のスタンスと相成っている。でも親しみやすさ優先で、太陽ってよりも陽だまり的なイメージ。
 そこから連想ゲームで縁側>猫と展開して、本名よりも愛称である「タマ」の方が先に設定されたりもした。ハギトは終盤までずっとシンシアを「あの人」「姫様」と呼称していくわけで、その対比的な側面もある。
 そのわりにふんわりウェーブのかかった蜂蜜の髪 アイスブルーの瞳という、如何にも日本人が気後れしそうな外人さんめいた風体という設定が俺のひねくれ具合を端的に示しているとも言えよう。
 でもそういう外見なのに人懐っこい挙動であったかく感じられるっての、わりと魅力的だと思うのです。全体的に小さくて細っこいのに年上というのもポイント。
 ただしただのおっとりさんではなく、結構頭の回転の早い小動物系策士。でも練っているのは自分の周りを幸福にする為の作戦ばかりである。
 また精神面においてもこれまたシンシアと対照になっていて、シンシアがハギトに一番影響を与える存在なのに対し、タルマはハギトから一番強く影響を受ける子という具合になっている。
 長くシンシアのスカートの影に隠れて自分からは動かないままでいたけれど、ハギトとの出会いがきっかけで、色々と行動的になっていく感じ。
 お姉さんを自称するだけあって、ハギトのいいところもダメなところも一番よく見ているし見えている。為に満点と零点とか、ヒーローの条件についてだとか、核心的な発言は多め。
 だけど大仰で格好いい台詞は吐かないし、際立った立ち回りもしないという、ある意味地味な本作のヒロインらしいヒロインである。
 でありながら色んな方に「好き」と言ってもらえた子でもあって、愛された感が強い。実にありがたい事であるなあと思う。

 経歴。
 大貴族の三女として生まれる。ただし妾腹。というか小間使いに貴族の旦那が手をつけた感じ。誕生後の見透かしで優れた資質が判明したので貴族側に引き取られ、母は政争に絡まぬように田舎に返され関係を断たれた。現在名乗っているクルツは母方の姓。
 魔法資質至上主義の悪い部分をバリバリに被ったような生い立ちである。
 でもってそんな生い立ちからの案の定、義理の母と姉二人にトラウマになるくらいいじめられました。
 父親? ああ、あいつならその後生まれた四人目(長男)がもっといい感じの魔法資質持ちだったので、完全に見てに見ぬ振りしてやがありました。
 しかも姉からの暴力は、その長男が跡取り認定された後に始まって、まあそこらの嫉妬や憤懣が弱い立ち位置のタルマに叩きつけられたような具合である。お陰でタルマは肩より上の位置にある他人の手にひどく怯えるようになった。
 彼女の多数の人形の同時操作に長けるという特徴はここに端を発していて、要するに「子供の頃虐待にあった子供は解離性同一性障害を生じやすい」という言説に依る。
 タルマの語尾は伸ばす喋り方もこの頃の体験に由来していて、これは基本的に判断を延長してたり、自分の言動への相手の反応を窺う為の挙措である。
 そんな幼少期を経てもう全部を諦めていたところへ、颯爽と現れて境遇を一変させたのがシンシアで、タルマは彼女の元にお付として引き取られ、以来シンシアへ深い恩義と友情を感じつつも、他の人間には怯えを抱いたまま日を送っていた。
 その閉じた心に影響を与えたのがハギトで、お陰でタルマからしてみれば恋敵はヒーロー兼大好きな親友という困り果てた状況である。
 そんな遠慮があったり、「I, said the sparrow」その8において「ハギトの中では自分よりもシンシアがやっぱり優先なのだな」という印象を抱いたりで足踏みしていた。
 まあ正直彼女が小狡く、ずる賢く立ち回っていればあっさりハギトを独り占めできた感はあるが、そういうのをしない、できないのがこの子であったりもする。

 前述した人形使いとしての才能もあって、ハウスキーピング能力は非常に高い。来客が少ないとはいえ、広いシンシアの屋敷をほぼひとりで切り盛りするだけの性能を誇るのだから推して量るべし。他人の手はまだ怖いので、ドレスアップの折にもこのパペットを用いて一人で着付けをしている。
 趣味は布団干し。晴れた日は大抵干してる。
 料理は食に無頓着なシンシアを見るに見かねて始めたものだが、こちらもは自身の嗜好とマッチして、今ではすっかり得意分野。なんというか正しく、趣味を仕事にしたような具合となっている。
 治癒魔法にも才があるが、トラウマ的に荒事の現場には赴けないのであまり活かす機会はない……と思いきや、調理中にちょっと指を切ったりとか、水仕事の後の手のケアとかに大活躍だとか。
 運動系はあまり得手ではないが、もしもの時の為にとシンシアに乗馬を仕込まれている。戦う術がないなら逃げる術をというわけで、シンシアはハギトにも「敵がいる」と宣言していたように、昔から弟による「もしも」を考えていたのである。
 その他身だしなみとして薄くつけてる香水は、自分についた料理の匂いを消す為のもの。勿論ハギトと親しくなってからの習慣で、ちょっとでも女の子として見てもらいたい心の表れである。
 また「にふ」「にふふ」というタマ笑い。これ消極的だった彼女が、人に関わろうと、人を動かそうと思った時に初めて浮かべたものであったりしまして、なので初出は「ニーロさま」が「ニーロさん」になったシーンなのである。
 そんなこんなで基本的に一歩下がって見守ってしまう、引っ込み思案な子。
 意中の人であるハギトもそんな感じなので恋愛相性は悪そうだけれど、ハギトは自身が似た面を持つからこそ人の遠慮や足踏みにに敏感で、そういうのに気が付くと必ず構いに行く。お互いがしっかりお互いのケアをしてのける雰囲気である。

 私的なイメージ曲はpillowsの「beehive」。怖がって、疑って。でも、ずっと待ってたんだ。
 ちょっぴりおどおどしながらおっかなびっくりに動き出して、そうして走り出して幸せになる。
 そんな具合の、とっても可愛らしくて大変素敵な曲でございます。
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鵜狩

Author:鵜狩
鳴かぬなら 鳴くのにしよう 不如帰

 小説家になろうにて物語を書き撲っております。

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