近所の駅の近くに、空手のジムがある。
駅からも入門生の募集の告知が見えるような立地で、そこにそういう施設があるのは俺も知っていた。だが先日、その駅で待ち合わせをした際、友人に袖を引かれた。
「お前、あの空手教室の秘密を知っているか」と。
そうして連れて行かれたのはその建物の裏側、駅からは見えないダークサイドオブザムーンである。
そちら側から見上げた当該の階の窓には、「忍者募集中」の張り紙がなされていた。
カラテ。そしてニンジャ。
このふたつの単語から導き出される答えはひとつ、ただひとつだけだ。
我々は何も見ない素振りでその場を去った。
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